Notion MCP × 音声認識 × Claude で実現する次世代ブログ執筆環境

自己紹介

フロントエンドエンジニア・AI 活用

  • Figma による デザイン構築
  • 社内業務改善 AI システム開発
  • 3 年弱で技術記事 165 本執筆

本日の資料

🔗 GitHub
🔗 登壇資料

本日のゴール

AI 時代の執筆環境を今日から構築

  1. 🔧 Notion MCP 接続で Claude と執筆環境を統合
  2. 🎙️ 音声認識で思考速度のブログ執筆
  3. ✏️ 文体補正で一貫性のある文章へ
  4. 🔍 AI Research 機能で執筆後評価まで自動化
環境構築から実践まで、今日から使える完全ガイド

次世代ブログ執筆の全体像

従来 vs AI 活用の比較

フェーズ 従来の方法 AI 活用後 削減率
アイデア出し 30-60 分(構成メモ) 5-10 分(音声入力) 80%
下書き作成 3-4 時間(タイピング) 10-15 分(音声 →AI) 95%
文体統一 1-2 時間(手動修正) 5 分(Claude) 96%
タイトル生成 30-60 分(試行錯誤) 5 分(Claude) 90%
品質チェック 2-3 時間(自己確認) 10 分(AI 評価) 93%
トータル:12時間 → 1時間(92%削減)

統合ワークフローの全体像

contain auto center

12時間かかっていた執筆作業が、3つのフェーズで体系化され1時間に短縮!

本日の流れ(45 分)

時間 内容 実演
0-5 分 導入・全体ワークフロー -
5-10 分 Notion MCP 環境構築 ✅
10-15 分 音声認識 ×Notion AI 整形 ✅
15-20 分 Claude による文体補正 ✅
20-30 分 タイトル生成と AI 評価 ✅
30-35 分 実践演習 ✅
35-40 分 ベストプラクティス -
40-45 分 Q&A -

Part 1: Notion MCP 環境構築

Notion MCP とは?

Model Context Protocol (MCP)の概要

  • 🔗 AI ツール間の新しい接続規格
  • 📝 Claude から Notion を直接操作可能
  • 🔄 リアルタイムでの情報同期・更新
  • 🛡️ 安全な API 接続でデータを保護
従来: Claude → コピペ → Notion
MCP後: Claude ⇔ Notion(直接操作)

2 つの接続方式

比較表

項目 コネクタ版 Integration 版
セットアップ 簡単(5 分) やや複雑(15 分)
アクセス範囲 ワークスペース全体 選択したページのみ
セキュリティ 標準 高(細かい制御可能)
推奨用途 個人利用 チーム・企業利用
今日はコネクタ版で素早く環境構築!

Part 2: 音声認識で思考速度の執筆を実現

なぜ音声入力なのか?

音声認識の実践環境

スマホアプリ

  • iOS: 標準音声入力(精度高い)
  • Android: Gboard 音声入力
  • 共通: Notion アプリで直接入力

PC 環境

  • Windows: 音声認識(Win + H)
  • Mac: 音声入力(Fn キー 2 回)
  • Chrome: 音声入力拡張機能
  • ちょっといいマイク

音声でアイデアをダンプする技術

実際の音声入力例

今日は React の useEffect について解説します。useEffect は副作用を扱うフックで、
まあ、その、API コールとかタイマーとか、そういうのを扱うときに使いますね。えーっと、第二引数の依存配列が重要で...

音声入力のコツ

  • 完璧を求めない(後で修正前提)
  • 「えー」「あの」もそのまま話す
  • 5-10 分でしゃべり続ける(思いついたそばから)
  • 思いついたことをそのまま言葉に

音声認識テキストの特徴と課題

よくある問題パターン

問題点 具体例 影響
句読点の欠如 全て繋がった文章 読みにくい
話し言葉 「えー」「あの」 冗長になる
論理構造 思いつきの順序 構成が不明確
専門用語 誤認識される 修正が必要
これらの問題を Notion AI で解決!

Notion AI による第一次補正

効果的な使い方

STEP 1: 音声入力テキストを選択

  • Notion ページに音声入力したテキスト全体を選択
  • 右クリックまたは「/」コマンドで AI を呼び出し

STEP 2: 「文章を改善する」を選択

Notion AI の改善オプション

  • 文章を改善する → 基本的な整形
  • 文法とスペルを修正 → 誤字脱字の修正
  • もっと簡潔に → 冗長な部分を削除

Notion AI 補正の実例

Before(音声入力そのまま)

えーとですね今日は React の useEffect について
説明したいと思います useEffect っていうのは
副作用を扱うためのフックで API コールとか
タイマーとかそういうのを扱うときに使います

After(Notion AI 補正後)

今日は React の useEffect について説明します。
useEffect は副作用を扱うためのフックで、
API コールやタイマーなどの処理を行う際に
使用します。

Part 3: Claude による高度な文体補正

なぜ Claude での文体補正が必要か?

Notion AI の限界と Claude の強み

項目 Notion AI Claude
基本的な文法修正 ✅ 得意 ✅ 得意
文体の統一 △ 限定的 ✅ 高精度
技術的な正確性 △ 一般的 ✅ 専門的
読者意識の反映 ❌ 困難 ✅ 可能
構成の最適化 ❌ 困難 ✅ 可能
Claude は技術ブログ特有の文体を理解し、一貫性のある文章に変換

文体抽出の重要性

なぜ文体を抽出するのか?

課題:個人の文体は無意識に形成される

  • 自分の文体を言語化するのは困難
  • 気分や体調で文体がブレる
  • 一貫性の維持が難しい

解決策:既存ブログからの文体抽出

  • 客観的な分析:AI が文体の特徴を抽出
  • 再現性:同じ文体で継続的に執筆
  • 品質向上:良い部分を強化、改善点を修正

文体抽出の実践方法

STEP 1: サンプル記事の選定

選定基準

  • 自分が満足している記事を 3-5 本
  • ジャンルが近い記事
  • 最近書いた記事(文体の変化を考慮)

文体抽出の実践方法

STEP 2: 文体抽出プロンプト

以下の3本のブログ記事から、私の文体の特徴を抽出してください:

[記事1の全文]
[記事2の全文]
[記事3の全文]

抽出項目:
1. 文章の長さとリズム
2. 使用する言い回しや口癖
3. 技術説明のスタイル
4. 読者への語りかけ方
5. 構成パターン

文体抽出結果の活用

STEP 3: 文体抽出プロンプト

抽出された文体特徴

あなたの文体の特徴:

1. **親しみやすい語りかけ**
   - 「〜ですよね」「〜じゃないですか」
   - 読者との共感を重視

2. **実体験ベースの説明**
   - 「私も最初は〜でした」
   - 失敗談を交えた解説

~~~省略~~~

MCP を活用した文体補正

文体補正の実践

文体統一プロンプト

Notion ページ ID [xxx] の内容を、以下の文体で統一してください:

プロジェクトナレッジを参照して

修正後、直接 Notion ページを更新してください。

文体補正の Before / After

Before(Notion AI 補正後)

まず第一段階では、Claude と会話しながらアウトラインを作成します。
アウトラインの精査もしてもらい、どんな内容を書くかを決めていきます。

After(Claude 文体補正後)

まず最初に行うのは、Claude との会話を通じたアウトライン作成です。
これは従来の執筆方法でも重要な工程でしたが、音声入力を前提とするとより一層重要になってきます。

プロジェクトナレッジの活用

文体ガイドラインの登録

  1. 文体抽出結果
  2. よく使うフレーズ集
  3. NG ワード・表現
  4. 技術用語の表記ルール

継続的な改善

  • 良い文章ができたら追加
  • 読者フィードバックを反映
  • 定期的に文体を見直し

文体補正ワークフローまとめ

トータル 20-30 分で、思考速度の入力が洗練された技術記事に!

Part 4: タイトル生成と AI 評価

SEO を意識したタイトル生成

なぜ Claude でタイトル生成?

  • 🎯 記事全文を理解した上でのタイトル提案
  • 📊 複数案から選択可能
  • ⏱️ 1 時間 →5 分に短縮
  • 🔍 SEO 要素を自動考慮

タイトル生成プロンプト

効果的なプロンプト構造

あなたは、SEOに精通したライターです。

Goal:技術ブログ用タイトル・メタディスクリプションの作成

Plan:
- Notionページ [ID] の内容を分析
- ターゲット読者と解決する課題を特定
- 55-60文字以内でタイトルを5案作成
- 各案にSEOスコアと理由を付記

制約:
- 技術用語は正確に
- 誇大表現は避ける(「完全版」「決定版」NG)
- 具体的な価値を明示

メタディスクリプション生成

検索結果での表示を最適化

メタディスクリプションの要素

  • 120-160 文字以内
  • 記事の要約と読む価値
  • ターゲット読者の明示
  • 行動喚起(CTA)

生成例

React の useEffect 完全理解ガイド。依存配列の落とし穴から
クリーンアップ処理まで、実践的なコード例で解説。
初心者が陥りやすいミスを回避し、パフォーマンスを
最適化する手法を学べます。

AI Research による執筆後評価

なぜ評価が必要か?

執筆後の不安

  • 技術情報の正確性
  • 最新情報との乖離
  • 他記事との差別化
  • 読者価値の有無

Claude Research 機能の活用

Gemini Deep ResearchのノウハウをClaude Researchで実現

Claude Research 実践

評価プロンプト

以下のNotionページ [ID] の技術ブログ記事を評価してください:

評価観点:
1. 技術的正確性(公式ドキュメントと照合)
2. 2025年7月時点での最新性
3. 類似記事との差別化ポイント
4. 初心者への配慮度
5. 実践的価値

各項目を5点満点で評価し、改善提案を3つ挙げてください。

Research 結果の活用

典型的な評価結果と対応

指摘事項 対応方法
「最新 API に未対応」 公式ドキュメントを確認して更新
「説明が専門的すぎる」 初心者向けの補足を追加
「実践例が不足」 CodeSandbox のデモを追加
「エラーハンドリング未記載」 try-catch やエラー境界を追記
AIの指摘を参考に、人間が最終判断

Part 5: ベストプラクティス

ツール連携の最適化

🎙️ 音声入力

  • 場所にとらわれない入力
    • (スマホ or PC)
  • Notion アプリで直接入力
  • 5-10 分のセッションで区切る

🤖 AI 処理

  • Notion AI: 即座に使える基本補正
  • Claude: 高度な文体統一と構成
  • 並行処理: タイトルと本文を同時生成

📊 品質管理

  • Claude: 技術的検証
  • Claude Research
  • Gemini DeepResearch
  • 最終的には人間の判断
    • AI も人間も間違うことがある

よくある失敗パターンと対策

1. 完璧主義の罠

❌ 失敗パターン

  • 音声入力で言い直しを繰り返す
  • AI の出力を何度も修正させる

✅ 対策

  • 「後で直す」前提で進める
  • 80%の品質で次のステップへ

2. ツールの使いすぎ

❌ 失敗パターン

  • すべてのツールを毎回使う
  • 過度な最適化

✅ 対策

  • 記事の性質に応じて取捨選択
  • 時間制限を設ける

成功のための 5 つのポイント

contain center

Part 6: 実践演習

今すぐ試せる実践演習

演習 1:Notion MCP 接続テスト

以下を順番に試してください:

1. "Notionの最近更新されたページを3つ表示"
2. "新しいページを作成して、タイトルは「テスト記事」"
3. "作成したページに「Hello Claude MCP」と記入"

演習 2:音声入力練習

  1. スマホの音声入力で 1 分間話す
  2. Notion AI で整形
  3. Claude で技術ブログ風に変換

ミニワークショップ:5 分で記事の骨子作成

実践手順

1. テーマ設定(30 秒)

2. アウトライン音声入力(2 分)

3. AI 補正(2 分)

4. 振り返り(30 秒)

  • 従来の方法との違いを実感

継続的な改善サイクル

よくあるトラブルと対策

Q1: Notion MCP が動作しない

  • Node.js v18 以上
  • 設定ファイルの JSON が正しいか
  • API キーが有効か

Q2: 音声認識の精度が低い

  • 専門用語は事前に辞書登録
  • ゆっくり明瞭に発音
  • 段落ごとに区切って入力

Q3: AI の出力が期待と違う

  • Goal/Plan/Tips の構造を使用
  • 制約条件を明確に記述
  • 使いながらチューニング

まとめと Q&A

本日のまとめ

✅ Notion MCP 接続完了

  • Claude から Notion を直接操作可能に

✅ 音声入力ワークフロー確立

  • 思考速度での執筆が実現

✅ AI 協働の品質管理

  • タイトル生成から評価まで自動化

✅ 実践的なプロンプト集

  • すぐに使えるテンプレート習得

配布資料

本日の内容はすべてブログで公開されています。


Q&A

ご質問をお待ちしています~

よくある質問カテゴリ

  • 🔧 環境構築について
  • 🎙️ 音声入力のコツ
  • 🤖 AI プロンプトの書き方
  • 📊 効果測定の方法
  • 🔒 セキュリティ面の配慮
どんな質問でもお気軽にどうぞ!

さらなる発展

🚀 Integration 版への移行

  • チーム共有時のセキュリティ強化
  • ページ単位でのアクセス制御

🔄 他ツールとの連携

  • GitHub 連携で技術記事管理
  • Slack 通知で執筆リマインダー

📈 分析ダッシュボード構築

  • 執筆時間の可視化
  • AI 利用率のトラッキング

ありがとうございました!

連絡先・フォローアップ

  • 📧 質問・相談随時受付
  • 🔗 コミュニティ参加歓迎
  • 📚 追加資料は後日配布
AIと共に、より良い技術発信を!🚀

#NotionMCP #Claude #技術ブログ #AI 執筆

Notion MCP Integration 版 接続

事前準備:Node.js 環境

必要なツール

  • Node.js v18 以上
  • Claude Desktop アプリ
  • Notion アカウント

インストール確認コマンド

# Node.jsバージョン確認
node --version

# npm確認
npm --version

STEP 1: Notion MCP サーバーインストール

コマンド実行

# Notion MCPサーバーをグローバルインストール
npm install -g @modelcontextprotocol/server-notion

# インストール場所確認(Windows)
where npx

# インストール場所確認(Mac/Linux)
which npx

重要:パスをメモしておく

例: C:\Program Files\nodejs\npx.cmd

STEP 2: Notion API キー取得

手順

  1. Notion My Integrations にアクセス

  2. 新しいインテグレーション作成

    • 名前: Claude MCP
    • 基本情報を入力
  3. シークレットキーをコピー

    • secret_xxx... の形式
    • 一度しか表示されないので注意!

STEP 3: Claude Desktop 設定

設定ファイルの場所

Windows

%APPDATA%\Claude\claude_desktop_config.json

Mac

~/Library/Application Support/Claude/claude_desktop_config.json

設定ファイルの記述

{
  "mcpServers": {
    "notion": {
      "command": "C:\\Program Files\\nodejs\\npx.cmd",
      "args": ["@modelcontextprotocol/server-notion"],
      "env": {
        "NOTION_API_KEY": "secret_xxxxxxxxxxxxx"
      }
    }
  }
}
⚠️ パスとAPIキーは自分の環境に合わせて変更

STEP 4: 接続確認

手順

  1. Claude Desktop を完全に終了

    • タスクトレイからも終了
  2. Claude Desktop を再起動

  3. MCP アイコンを確認

    • 入力欄の横に 🔌 アイコンが表示
  4. テストコマンド実行

    Notion のページ一覧を表示してください
    

トラブルシューティング

❌ MCP アイコンが表示されない

  • 設定ファイルの JSON 構文を確認
  • パスの区切り文字を確認(Windows: \\

❌ 「ツールが見つかりません」エラー

  • Node.js が正しくインストールされているか確認
  • npm のグローバルパスを確認

❌ Notion API エラー

  • API キーが正しいか確認
  • Notion ワークスペースへのアクセス権限を確認